◆中国の古典から考える会社経営「生産者重視へ」筆者:武田和也
国の興る所以の者は農戦なり(『商君書』より)
狂牛病発生以来ずっと牛の価格は高止まりし、魚介類は中国等に
買い負けて品薄で、その影響からか最近では鶏・豚まで値上がり
しています。
また小麦・乳製品等も国内の在庫が手薄な状態が続き、最安値更新は
米くらいです。悪化すれば、従来のような「生産者<卸<小売<顧客」の
関係が、「顧客<小売<卸<生産者」へと逆転しかねない状況です。
表題の文言は「繁栄する国は、食糧確保と防衛に重点を置く」という
意味です。
食糧自給ができない国は「削られる」と生産重視を説きます。
『商君書』の著者商鞅(ショウオウ)は、始皇帝誕生から150年ほど前に活躍した
人物で、秦の天下統一の基礎を固めた大臣です。
長くお付き合い頂いている京都の食品小売専門店様には、下記理由
から顧客(川下)よりも生産者(川上)を重視する政策をお勧めしておりました。
つい先日も主要卸売企業とともに、宮崎の生産者をまわって懇話会・懇親会を
されました。内容は情報交換や仕様の打合せが中心ですが、主目的は原材料
不足が深刻化した際、これを確保するための「関係作り」です。
こちらの本部長は、今回の訪問以前から生産者組合に、折々に何度か感謝を
記した手紙を出されていました。
生産者はそれに感激されていて、単に訪問を歓迎されただけでなく、先方から
進んで販売協賛等を約束してくださったのです。
多くの卸業者や大手量販店などからは「買ってやっている」と買い叩かれ続けた
彼らにとってこのようなケースは珍しいようで、目先の利害を超越した
信頼関係・協力関係が確認できました。
将来的な「悪夢」の対策だけでなく、より良い商品を相対的に安価に仕入れられる
ことから、日々の実績でも今年度(期首1月)実績は、昨対売上118%、粗利112%
の成長で推移しています。
このような構造的変化は、ピンチであると同時に新たなチャンスとも
なるのです。
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