◆中国の古典から考える会社経営「市場を替える」筆者:武田和也
気実つれば則ち闘い 気奪われれば則ち走る(『尉繚子』より)
正社員と短時間労働者(パート・アルバイト等)の違いは、主に雇用
形態の違いを表現したもので、必ずしも業務内容の差異では
ありませんでした。
ところが不公平感の蔓延や賃金格差などから、法的に「通常の労働者と
同視すべき」パート・アルバイト・派遣社員等には、賃金・教育訓練
などで正社員と差が付けられなくなりました。
法令・監査体制の厳格化で誤解を恐れずに言えば、法網をくぐった
人件費圧縮策が通用しなくなっています。
表題の文言は「兵士(社員)の多くは一般大衆であり、彼らは戦意が
高まれば進んで戦場へと赴くが、戦意を喪失すれば簡単に敵前逃亡を
する」という意味です。
長くお付合い頂いている京都の食品製造企業様では、今回の法令改正
(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)に先駆けて、雇用形態
に基づく人事制度の改正を実施しました。
単に法令遵守のためだけでなく、同じ内容の工場内作業に従事しながら、
一方は正社員でもう一方はパート等の不満が強まったためです。
かつての「檀那が正社員、奥方がパート・アルバイト」という構図が崩れ、
「夫婦でアルバイト」が珍しくないことも一要因と言えます。
こちらでは、全10等級のうち、8〜10等級が執行役員・取締役/4〜7
等級が正規社員/1〜3等級を短時間労働者(パート・アルバイト)とし、
各々の職能要件と待遇とを改めて定めました。
1〜3等級レベルの業務を担っていた正社員には、法律で認められる範囲
で賃金水準を調整し、昇格・昇給にて吸収する措置を取りました。
短時間労働者に、基準を満たせば4等級へと昇格する(正社員への)道を
用意しました。
人件費増やポスト不足等が予測されるため、自社の強みを活かした食品
領域での新規事業展開も進めています。
ビジネスモデルや人事制度も含めて、抜本的な改革への対応が生き残り
には不可欠です。
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