◆中国の古典から考える会社経営「市場を替える」筆者:武田和也
因りてその耒を棄てて株を守る(『韓非子』より)
ようやく株価は持ち直していますが、実体経済が沈滞している昨今、
長く持たせることは難しそうです。
善し悪しは一旦置くならば、各企業では一巡した内需から、国外へと
目を向けたビジネス展開の検討も、選択肢のひとつとして必要なのかも
知れません。
表題の文言は「(たまたまウサギが木の切り株に頭を打って死に、
苦労せず獲物を手にした農夫が)その幸運がまた起こると期待して、
畑仕事を放り出して、切り株の前で次の獲物を待っていた」という
意味です。
過去の一時的な成功にしがみついて、次の仕事を疎かにしている様子を
風刺した文言です。時代に則した対策が必要であることを説いています。
昨今の経済情勢にあっても順調に成長している企業は、大手・中小を
問わず海外に生産や販売の拠点を持って活動されていることが多いと
感じます。
進出先として中国やインドも然ることながら、中央アジアや東南アジアに
進出した企業も安定的に好調です。
特に食品製造業では、東南アジアなど進出した海外拠点に販売する企業の
好調ぶりが目を惹きます。
ある大阪の食品製造企業様では、こうして好業績を続けられています。
低価格でなければ購入できない割には、表示問題やHACCP取得など
「安全・安心」には過度に神経質で、非常に扱いにくい「クレーマー」的
な消費者が発言力を持っている日本よりも、同じ商品で喜んで購入する
東南アジアの方が、利幅が高いためです。
技術流出や食糧安全保障などの面からすれば由々しき問題ですが、企業側で
「顧客を択ぶ」商売が現実化しつつあることを示しています。
こちらでは国内販売では粗利30%ほど、海外販売は粗利50%を超えている
現状から、国内部門は徐々に縮小・撤退する方向とのことでした。
旧い方式に囚われず、常に「次の一手」を打つ必要があることを示して
います。
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